ロープメーカーのカタログにも、吊り構造用のものが示されているが、大略次のものに分類される。
ロープの種類
(1)ロックドコイル系
(2)スパイラル系
(3)ストランド系
(4)平行より型等があるが、小規模吊り橋には平行より型は使用されていない。
(1) ロックドコイル系
ロープウェイ、大型のケーブルクレーン、大型の貨物索道の支索等には、走行車輪が
ロープ上を転動するため振動も少なく適しております。
ただし吊り橋では、構造物を吊る引張材として使用するので、表面の平滑性は
余り要求されません。ただし破断力に対しては、直径に比し断面積が大きいので有利である。
一例をあげれば、直径50mmのロックドコイル(W=13.3kg/m、BS=213t)に対して、
ストランドロープ(W=13.2kg/m、BS=222t)58mmが対応される。
台風時の風圧力の差は、450kg/uとすると
3.6s/mの微差となる。 よってロックドコイルは一般には余り使用されていない。 ( BS:破断力)
(2) スパイラルロープ(Spiral Rope)
強度的にはロックドコイルと余り差は、ないが吊り橋構造用ロープとしては適しているが、高価である。
(3) ストランドロ−プ
ごく一般的でこれの共芯、普通よりを用いる。
取り扱いが容易で、ロックドコイルの如く取り扱い不備による損傷は、非常に少ない。
価格も適当で吊り橋の50%以上がこのロープを使用していると思考する。
ワイヤーロ ー プ 断 面 図